米Frost & Sullivanが米国時間8月20日に,音声応答システム市場に関する調査結果を発表した。2000年に12億2000万ドルだった市場が,2007年には24億1000万ドル規模に達するという。

 電話やインターネットと組み合わせた統合音声応答(IVR:integrated voice response)ソフトウエアが進歩し高い機能を提供できるようになり,市場におけるビジネス・チャンスが増加する。ユーザーはこれまでのようにプッシュホンのボタンを押すのではなく,自然な発話で多数のオプションを選択することができるようになる。

 「音声認識技術により従来の音声応答システム市場は著しく発展し,消費者は代理店の担当者と会話することなく株取引や旅行手配といった複雑な手続きを行うことができる」(Frost & Sullivan社調査マネージャのAlpa Shah氏)。

 また同氏は,「経済の低迷により,コール・センターにおける生産性向上が再び注目を集めている。音声認識技術ベースのIVRシステムを導入することにより,よほど複雑な問い合わせ以外は担当者が応対する必要がなくなるため,経費を削減し投資回収率を高めることが可能になる」(同氏)。

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