米Dellと米Microsoftは米国時間11月15日に,企業向けシステム管理について戦略的提携を結んだと発表した。「企業が所有する多数のDell社製サーバーを一元的にアップデートするための手法を提供する」(両社)

 両社は提携のもと,Dell社のシステム管理ソフトウエア「OpenManage 4」とMicrosoft社のシステム管理サーバー「Systems Management Server 2003」を統合し,システム・ソフトウエア,OS,アプリケーションのアップデートに必要なツールを集約する。顧客は,ネットワーク上にあるすべてのDell社製「PowerEdge」を参照し,アップデートの必要があるかどうか確認することが可能。「顧客はハードウエアとソフトウエアを管理する一元的なツールを用いることにより,IT関連の手間とコストを削減できる」(両社)

 両社は,SMASH(Systems Management Architecture for Server Hardware)やWS-Managementなどの標準規格をベースにした共同開発を進める。また,システム管理ソフトウエアのマーケティングや販売においても協力体制を敷く。

 「Dell社との提携は,当社の長期的構想『Dynamic Systems Initiative(DSI)』の実現を押し進めるもの」(Microsoft社CEOのSteve Ballmer氏)。DSIでは,製品ライフ・サイクルを通じて開発者,ITプロフェッショナル,エンドユーザーが密に連携することにより,分散システム管理の簡素化を図る。

 両社によるシステム管理ソリューション「SMS 2003 Inventory Tool for Dell Updates」は2005年1月に利用可能とする。Microsoft社のWebサイトを通じて無償でダウンロード提供する予定。

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[発表資料(Dell社のプレス・リリース)]
[発表資料(Microsoft社のプレス・リリース)]