米Dellは,サーバー管理ツール・スイート「OpenManage」を米国時間11月11日に発表した。米Microsoftの管理ソフトウエア「Systems Management Server(SMS)」「Microsoft Operations Manager(MOM)」「Automated Deployment Services(ADS)」と連携可能な3種類のツールを提供する。

 Dell社によると,「現在ほとんどの顧客は,ハードウエアやOS,アプリケーションを管理するために,複数のソフトウエア・ツールを使用している」という。OpenManageは,標準ベースのサーバーを管理するのに必要な作業とツールの種類を減らす製品。「企業におけるIT関連総所有コスト(TCO)の削減を図るためのもの」(Dell社製品グループ・ワールドワイド・マーケティング担当ディレクタのNeil Hand氏)

 OpenManageを使用すると,Dell社のツールをMicrosoft社のシステム管理製品と直接連携させることが可能となる。その結果,サーバーのハードウエア/ソフトウエア管理作業を二重に行う必要がなくなるという。「BIOSやファームウエアの更新,冷却ファンやドライブの故障通知など重要なハードウエア管理作業を処理できるので,顧客はすぐにメリットを得られる」(Dell社)

 OpenManageに含まれるツールの概要は以下の通り。

・Dell Management Pack for MOM:
 PowerEdgeサーバーの状態を監視し,障害を発生前に検知する

・Dell Update Packages with SMS:
 サーバーのハードウエア/アプリケーション/OS用パッチを,単一ツールで自動管理する

・Dell Deployment Toolkit:
 ADSを使ったサーバー用システム・イメージ展開作業を支援する

 Management Pack for MOMとUpdate Packages with SMSは,全世界で直ちに利用可能とする。Deployment Toolkitは,2003年末までに提供する予定。いずれのツールも,Dell社のWebサイトから無料でダウンロードできる。

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