米Cisco Systemsが,IEEE802.11a/b/g対応の無線LANアクセス・ポイント「Cisco Aironet 1130AG Series」「同1230AG Series」を米国時間11月10日に発表した。

 両製品は,5.0GHz帯(IEEE802.11a)と2.4GHz帯(IEEE802.11bおよび同g)を同時に利用可能なアクセス・ポイント。無線LAN向けセキュリティ規格のIEEE802.11iに加え,無線LAN製品の相互接続性を確認する業界団体であるWi-Fi AllianceのWi-Fi Protected Access 2(WPA2)にも対応しており,他社製無線LAN機器との相互接続が可能。通信を暗号化するSecure Socket Layer(SSL)に対応しており,Webブラウザから管理作業を行う際の安全性も確保している。

 米国における標準価格は,1130AGが699ドル,1230AGが999ドル。1130AGは11月に,1230AGは12月に出荷を開始する。

 Cisco社は,既存のIEEE802.11g対応アクセス・ポイント「Cisco Aironet 1200 Series」にIEEE802.11a機能を付加するための拡張キット「Cisco Aironet IEEE 802.11a 1200 Series Access Point Upgrade Kit」も用意する。価格は299ドルで,出荷開始は11月の予定。

 また同社は,無線LANフレームワーク「Cisco Structured Wireless-Aware Network(SWAN)」に侵入検知システム(IDS)技術を適用した。これにより,無線環境に関する情報を米AirDefenseのIDS対応サーバーに送信し,脅威に対する自動防御が可能となる。AirDefense社のサーバーにはCiscoWorks Wireless LAN Solution Engine(WLSE)経由でアクセスできるので,無線LANと侵入検知の管理を単一画面から行える。

 Cisco社製品のユーザーは,IDS対応の同フレームワークへの無料ソフトウエア・アップグレードが利用できる。提供開始は2005年3月の予定。

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