米Sybaseは,同社の企業向けデータベースのLinux版「Adaptive Server Enterprise (ASE) Express Edition for Linux」を無償で提供する。Sybase社が米国時間9月8日に明らかにしたもの。「小規模な企業や開発者が,ライセンス料を支払うことなく,新しいアプリケーションの開発,テスト,導入を行い,コスト効率の高い当社製品を体験できるようにする」(同社)

 米メディア(TechWeb)の報道によると,Sybase社Data Management部門担当ディレクタの David Jacobson氏は,「企業はIT予算の縮小に伴い,オープンソースのデータベース導入を検討している。Linuxデータベースを試験的に利用できるように,ASE Express Edition for Linuxの提供に踏み切った」と説明する。

 ちなみにSybase社以外にも,米IBMと米Computer Associates(CA)がそれぞれ「Cloudscape」と「Ingres」をオープンソース化ししている(関連記事1関連記事2)。また,米Microsoftは「SQL Server 2005」の簡易版「Express Edition」を無償提供している(関連記事3)。

  ASE Express Edition for Linuxは直ちに利用可能。Sybase社のWebサイトから無償でダウンロードできる。同データベースのインストールは,1つのCPU,2GバイトのRAMを搭載したサーバーに限定され,データベースの最大容量を5Gバイトとしている。またサポート・プランを年間2200ドルから用意する。

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