米Novellは,Linuxに対する取り組み強化が功を奏し,同社の開発者向けプログラムのメンバーが増えると同時にLinux対応製品を扱うパートナ企業も多くなったと,米国時間5月21日に発表した。さらに,同社が運営しているオープンソース・プログラム「Novell Forge」の規模は,同社が2004年1月にドイツSUSE LINUXを買収してから60%拡大したという。

 同社は2003年の春に,NetWareとLinuxの両プラットフォーム用のネットワーキング・サービスを開発するというLinux戦略を発表。その活動を推進するため,企業向けのLinux対応デスクトップ/サーバー・ソフトウエアを手がける米Ximianと,大手LinuxディストリビュータのSUSE LINUX社を買収した。

 「当社はエンタプライズ環境における深い経験と実装実績,充実した認証情報管理/リソース管理/Webサービス技術を持ち,全世界で事業を展開している。そのため,ほかのLinuxディストリビュータでは太刀打ちできない優れたサービスをパートナに提供できる。さらに大切なのは,Linuxに関するパートナ・コミュニティの急拡大により,顧客がさまざまなLinuxソリューションを選べるようになることだ」(Novell社事業開発担当副社長のHal Bennett氏)

 同社によると,同社の運営するLinux関連活動の規模が急速に拡大しているという。そのおもな状況は以下の通り。

・この6カ月間に開発者向けプログラム「DeveloperNet」のメンバー数が1万184人増え,合計約4万人になった

・チャネル・パートナ・プログラム「PartnerNet」の参加企業数は3500社以上あり,そのうち55%がLinuxに対応している。2003年初めごろの対応企業の割合は15%だった

・Novell Forgeには5000人以上の登録ユーザーがおり,この3カ月間でユーザー数が60%増えた

・Novell Forgeで運営されているオープンソース・プロジェクトの数は380個あり,そのうち50個はスタートしてまだ3カ月たっていない新プロジェクトである

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