英ARM Holdingsと米Artisan Componentsは，ARM社によるArtisan社の買収について最終合意に達した。両社がそれぞれ現地時間8月23日に明らかにしたもの。ARM社は現金と株式交換で買収を実施する。
Artisan社は，システム・オン・チップ（SoC）向けの半導体設計資産（IP）を提供する企業。標準的なセル・ライブラリのほか，組み込み用メモリー，入出力セル，アナログ機能，高速インタフェースといったIP製品を手がける。全世界に2000社以上の顧客を持ち，IPコンポーネントをライセンス供与している。2004年6月末時点で，米国会計原則（GAAP）ベースの1年間の売上高は8290万ドル，税引き後利益は1730万ドルあった。
買収合意によりARM社は，Artisan社株式1株当たり9.60ドルの現金と，ARM社の米国預託証券（ADS）4.41単位を支払う。買収額の総額は，約9億1300万ドルになると見込む。買収完了は2004年第4四半期の予定。
ARM社CEOのWarren East氏は，「システム設計の複雑さが増し，製造ルールがnmオーダーになるにつれ，ライブラリ要素から高度なマイクロプロセサIPおよびソフトウエアまでを含む，SoC開発のあらゆる面で強力な連携が必要になる」と述べる。「Artisan社の力を得ることで，我々の総合的なIP製品ファミリを拡充できる。低消費電力／高性能を追求した総合システム向けIPを提供し，顧客のデジタル製品開発を支援していく」（同氏）
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