米Dell'Oro Groupは,2004年第2四半期の企業向け無線LAN市場に関する調査結果を米国時間8月18日に発表した。それによると,市場の売上高は2億400万ドルで,前期と比べて21%増加した。「無線LAN全体の売上高は同2%減少しており,企業向け無線LANの成長が無線LAN全体を支えている」(Dell'Oro Group社)

 調査は,802.11b,802.11g,およびマルチモード (802.11a/g) 対応の,企業およびSOHO向けアクセス・ポイント,広帯域接続向けゲートウエイ,NIC(ネットワーク・インタフェース・カード)などの無線LAN製品について,市場規模,市場シェア,出荷台数や平均販売価格などを分析したもの。

 企業向け無線LANの成長をけん引したのは,アクセス・ポイントと無線LANスイッチ/アプライアンス。企業向けアクセス・ポイントは10%成長した。米Cisco Systemsが製品ラインと販売の重心を802.11bから802.11gへ移行することに成功したのが主な要因とみる。無線LANスイッチは約150%の急成長を遂げた。首位メーカーの米Symbol Technologiesは,売上高が約4倍増となった。


■2004年第2四半期にける無線LANスイッチ/サーバー/アプライアンス

          04Q2      前期比
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メーカー総売上高(100万ドル) $36.8   125%

ベンダー 順位 伸び率
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Symbol 1 256%
Airespace(a) 2 48%
Bluesocket 3 44%
その他       - 64%
(Aruba,Avaya,Hewlett-Packard,
Trapeze Networksなどのベンダーを含む)
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(a)Airespaceブランドのみ
出典:Dell'Oro Group社

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