米Sprintは米国時間7月21日,2004年第2四半期の決算を発表した。連結売上高は68億6900万ドルで,前年同期から6%増加,前期からは2%増加した。連結純利益は2億3300万ドル(希薄化後の1株当たり利益は16セント)で,前年同期の700万ドル(希薄化後の1株当たり収支はとんとん)から大幅な増益となった。

 調整後の連結EBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は20億3000万ドルで,前年同期から1%増加,前期から2%増加した。調整後の連結営業利益は7億8900万ドルで,前年同期比5%増加,前期比6%増となった。

 「当期は無線サービスと地域サービスがたいへん好調だったが,長距離サービスの不振により一部相殺されたかたちとなった」(Sprint社)

 事業別でみた場合,無線サービス部門の売上高は36億1400万ドルで,前年同期比17%増加。ユーザー1人当たりの平均売上高(ARPU)は62ドルで,前年同期および前期と比べわずかに増えた。当期の新規サービス加入者数は89万7000人で,加入者総数は2220万人にのぼった。

 地域サービス部門の売上高は15億1000万ドルで,前年同期比1%減少した。ちなみに地域サービス加入者の54%は同社の長距離サービスを利用している。音声サービスの収入は3%減少したが,データ・サービスは17%増加した。DSLサービスの新規加入者は3万4000人で,加入者総数は38万3000人。

 長距離サービスの売上高は18億7300万ドルで,前年同期と比べ7%減少。音声サービスとデータ・サービスともに,収入が同6%落ちた。

 同社は,2004年通期の売上高が前年比3~4%成長するとみている。無線サービス部門は同2ケタ成長を見込むが,地域サービス部門は同1ケタ前半の減少,長距離サービス部門は1ケタ後半の落ち込みと予測する。

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