調査会社の英Canalysは,モバイル機器の世界市場に関する調査結果を英国時間6月1日に発表した。それによると,2004年第1四半期のモバイル機器出荷台数は593万台で,前年同期の421万台から41%増加した。「スマートフォン/多機能携帯電話の出荷台数が115%増えたのに対して,ハンドヘルド(無線対応を含む)は1%の増加にとどまっている」(同社)

 メーカーの首位はフィンランドのNokiaで,出荷台数は前年同期の90万4880台から85%増の167万160台に達した。第2位は米PalmOneの99万5960台(前年同期比9%減),第3位は米Hewlett-Packard(HP)の57万7650台(同29%増)だった。

 Nokia社は,欧州/中東/アフリカ(EMEA)ではリードを広げているが,それ以外の地域では他社との格差がはるかに狭まっている。Nokia社の2004年Q1におけるシェアをみると,EMEAでは48%だが,世界市場では28%だ。

■2004年第1四半期における世界モバイル機器市場のメーカー別出荷台数

                    2004年Q1                   2003年Q1           伸び率
メーカー       出荷台数   市場シェア     出荷台数     市場シェア

合計          5,930,010     100.0%      4,208,890     100.0%        41%
Nokia         1,670,160      28.2%        904,880      21.5%        85%
palmOne         995,960      16.8%      1,094,440      26.0%        -9%
HP              577,650       9.7%        447,080      10.6%        29%
RIM             379,990       6.4%         94,670       2.2%       301%
富士通          361,400       6.1%         59,500       1.4%       507%
Motorola        313,480       5.3%          2,440       0.1%     12748%
Sony Ericsson   260,870       4.4%        218,310       5.2%        19%
ソニー          202,060       3.4%        367,260       8.7%       -45%
Dell            160,900       2.7%        165,960       3.9%        -3%
Siemens          88,510       1.5%         15,520       0.4%       470%
その他          919,030      15.5%        838,830      19.9%        10%

出典:Canalys社

 EMEA市場では,スマートフォンが占める割合は63%(前年同期は35%),ハンドヘルドの割合は29%(同40%)。アジア太平洋地域では,スマートフォンが69%(同30%),ハンドヘルドが27%(同53%)。北米ではハンドヘルドが59%(同83%),スマートフォンが23%(同10%)となっている。

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