米Sprintは米国時間2月3日,2003年第4四半期と通期の決算を発表した。第4四半期の純利益は3800万ドルで,前年同期の3900万ドルから2.6%減少した。地域・国際通信事業の利益が,携帯電話事業の損失で相殺された。営業利益は,前年同期の65億ドルから2.1%増の67億ドルだった。1株あたりの利益は,両事業部門ともにアナリストの事前の予測を上回った。

 携帯電話事業であるPCS Groupは,同期に3億2200万ドルの純損失を計上した。前年同期の純損失2億5500万ドルから赤字を26%増大させた。1株あたりの損失は,前年同期の25セントに対して31セントだった。しかし,営業利益は前年同期から8.4%伸びており,31億ドルから33億ドルに改善している。

 PCS Groupの調整後の1株あたりの損失は,前年同期から8セント改善して10セントになった。アナリストの事前予測は12セントの損失だった。

 地域・国際通信事業であるFON Groupの純利益は3億6000万ドル(1株あたりの利益は40セント)だった。前年同期から2億9400万ドル(同33セント)増加した。営業利益は,37億ドルから35億ドルに減少した。

 FON Groupの調整後の1株あたりの利益は39セントだった。前年同期から2セント増加した。アナリストの事前予測の37セントを上回った。

 通期で見ると,純利益は前年からおよそ2倍の12億ドルを計上した。前年は6億3000万ドルだった。これは,FON Groupの収益にけん引されたものであり,同事業部門だけで前年の12億ドルから7億ドル増の19億ドルを計上している。PCS Groupの純損失は6億6100万ドルだった。前年の純損失5億7800万ドルからは,赤字幅を縮小している。

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