米AMR Researchは，顧客管理市場（販売，マーケティング，カスタマ・サービス，価格管理，顧客分析などに関わる業務プロセス）についての調査結果を米国時間7月8日に発表した。それによると，2003年における顧客管理アプリケーションの売上高は99億3000万ドルで，前年と比べて4％以上増加した。「2004年には6％の成長が見込める」（同社）
調査は，売上高が50億ドル以下の100社以上を対象に，2004～2005年の顧客管理の予算，投資，優先順位，目標を分析したもの。
AMR Research社リサーチ・ディレクタのLaura Preslan氏は「顧客管理市場は，2004～2008年に年平均成長率（CAGR）8％で推移する」と予測している。「顧客分析，価格管理，システム統合，ASPベースのホスト・アプリケーションなどがけん引役となる」（同氏）
米PeopleSoftは自社の売上高が増えたことに加え，米J.D. Edwardsの顧客基盤を獲得したことにより，2003年に前年比61％成長した。最も急速に伸びたのは米MicrosoftのCRMで，前年比94％増。
独SAPの2003年の売上高は前年比30％増の12億8000万ドル。米Siebelは前年比17％減の12億9000万ドル。「Siebel社の2003年売上高はわずかにSAP社を上回っている。しかし，2004年の成長率はSAP社の12％に対し，Siebel社は3％にとどまるため，SAP社がトップに踊り出る」（AMR Research社）
その他の主な調査結果は以下のとおり。
・顧客管理市場で最も成長している分野は，売上高1億ドル未満の企業
・顧客管理アプリケーションのトップ3ベンダーは，PeopleSoft社，Siebel社，SAP社
・意思決定者が業務プロセスの改善で最も重要視しているのは，Webでのセルフサービス
・ERPソリューションを導入している企業よりも，CRMアプリケーションを取り入れている企業の方が，システムのアップグレードが多い
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