「2004年におけるCRMソフトの売上高は10~14%増加しているが,ベンダーの利益は減少している」。米ISMの社長であるBarton Goldenberg氏が米国時間6月3日に明らかにした。

 同氏によれば,米国のCRM業界において,ソフトウエアとサービスからの売上高は2004年末までに130億ドルを超えるという。もっとも成長するのは連邦,州政府機関の市場部門。同市場は売上高が30%増加して20億ドルに達するという。

 競争の激化に影響を受け,ソフトウエアの価格は前年から20%低下している。2003年は,1ユーザーにつき平均1200ドルだったが,2004年に入り1000ドル未満になった。同年末までに800ドルまで下がるという。

 「2001~2003年の不景気な時期でもCRMは生き残ってきたが,現在,公共部門において大幅に成長しており,同業界に大きな経済的な改善がみられる。世界の企業がシェア獲得を競って価格を引き下げていることは,CRMアプリケーションを実装,アップグレードする組織にとって朗報である」(同氏)

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