米Unisysは,米国政府の国防や諜報部門向けにセキュリティ・ソリューションを提供している米Baesch Computer Consulting(BCC)を買収したことを,米国時間7月6日に発表した。買収金額などの詳細については明らかにしていない。

 BCC社は1995年に設立された非公開企業。この買収により,BCC社CEOであるBobby Baesch氏は,Unisys社Global Public部門の副社長兼ジェネラル・マネージャに就任し,諜報や国防関連向けサービス業務の指揮を執る。BCC社の約90人の従業員はUnisys社に移籍し,アプリケーション開発,システム統合,保守/運用,業務変革,生体認証(バイオメトリクス)の研究や開発などの業務を続行する。

 Unisys社Global Public部門上級副社長のGreg Baroni氏は,「当社は,米国の国土安全保障省,運輸保安局,国防総省にセキュリティ・サービスを提供するなど,この分野では先鞭をつけている。BCC社の買収を通じて,政府が直面するIT分野の課題をより包括的に支援できるようになるだろう」と述べた。

 また,BCC社CEOのBobby Baesch氏は,「当社の諜報および国防分野におけるノウハウは,Unisys社が政府機関向けに提供するサービスを補完するものだ」と付け加えた。

 Unisys社はエンド・ツー・エンドのサービス拡充に向けて,ニッチ分野の企業買収を行っている。同社が最近買収した企業や資産に,ベルギーのKPMG Consultantsとその系列会社Optimum,スペインのK Consulting(旧社名:KPMG Consulting Spain),米ePresenceのセキュリティおよびアイデンティティ管理サービス事業などがある。

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