米Xandrosが,LinuxベースのデスクトップOS「Xandros Desktop Operating System(OS)」の無償版「Open Circulation Edition」を米国時間6月9日に発表した。個人の非商用目的に限り無料で利用できるほか,インストール用CD-ROMを友人にコピーすることも可能。ダウンロードはXandros社のWebサイトで行える。ただし,電子メールによるサポートは受けられない。

 無償版の配布について,Xandros社会長兼CTOのFrederick H. Berenstein氏は「Xandros Desktop Open Circulation Editionをウイルスのように複製させたい」と述べている。

 無償版には,オフィス・スイート,Webブラウザ/電子メール・クライアント(Opera 7.50のXandros版),マルチメディア・アプリケーションが付属する。Windows XPとのデュアル・ブートが可能で,Windowsネットワーク上でファイル/プリンタ共有も行える。「Xandros File Managerには,Windows XPよりも簡単で強力なCD-ROM書き込み機能もある」(Xandros社ソフトウエア開発担当副社長のMing Poon氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,Xandros Desktop Open Circulation Editionには有償版OSと異なり操作マニュアルがないほか,Linux上でWindows用プログラムを動作させる米CodeWeavers製ソフトウエアが付属しないという。さらに,有償版に比べCD-ROMの書き込み速度が遅いという。Xandros社の有償版Linuxには,「Standard Edition」(39ドル),「Deluxe Edition」(89ドル),「Business Edition」(129ドルがある。

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