Linux普及促進を目指す非営利団体Open Source Development Lab(OSDL)は米国時間1月20日に,企業におけるデスクトップ向けLinuxの普及を推進する作業グループ「Desktop Linux Working Group」の発足を明らかにした。

 「米国,欧州,日本,中国など,世界のOSDL参加組織の要望に応えたもの」(OSDL)としている。Linuxのさまざまなデスクトップ使用モデルを研究し,推奨や改良を重ねて,Linuxの幅広い普及促進を支援することが目的。

 Desktop Linux Working Groupは,オープン・ソース・コミュニティと協力し,各種のLinuxデスクトップ・モデルを検討する。仕様の策定と参照インプリメンテーションの公開も行う。

 Global 500企業のIT管理職で構成されるOSDLのLinux User Advisory Councilが同作業グループを支持しており,デスクトップ環境KDEとGNOMEの相互操作性向上を目指すプロジェクトfreedesktop.orgをはじめ,米Hewlett-Packard(HP),米IBM,米Intel,米Novell,米Red Hat,米Sun Microsystems,OSDLなどの代表者が参加する委員会が,同作業グループの活動目標を策定している。

 ちなみに米IDCによると,2002年のデスクトップ向けOSのうち,Linuxの出荷売上高ベースのシェアは2.8%で,2000年の1.7%から拡大した。2004年には,米Apple Computerの「Mac OS」のシェアを上回る見込みだという。

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