米PeopleSoftは米国時間5月18日に,中小企業向けアプリケーションの販売に関して米IBMと提携関係を拡大すると発表した。PeopleSoft社のアプリケーションを,IBM社の再販チャネルを通じて提供する。

 また両社は提携により,特定業界向けのハードウエアやソフトウエアを開発し,バンドル製品として提供する。例えば,自動車業界のサプライヤ向けに,PeopleSoft社の統合業務アプリケーション「EnterpriseOne」と,IBM社の「eServer xSeries」およびミドルウエアを組み合わせたソリューションを提供する計画である。「自動車メーカーは需要駆動型のビジネス・モデルを確立し,コストを削減する一方で収益を伸ばすことができる」(両社)

 両社は,中小企業向けLinuxソリューションの提供に関しても協力する。具体的には,Linux環境の各種サーバー構成におけるEnterpriseOneの性能テストを行い,Linux導入を検討する顧客を支援する。また,共同マーケティングを通じて,Linux環境におけるEnterpriseOne,eServer xSeries,「DB2」「Websphere」の普及を後押しする。

 PeopleSoft社EnterpriseOne部門担当ジェネラル・マネージャのLes Wyatt氏は,「IBM社との提携強化によって,低コストかつ高性能な企業向けソリューションを世界市場で提供できるようになる。中小企業向けERPソフトウエアとインフラで業界をリードする2社が協力することで,使いやすい柔軟性に優れた製品を顧客に提供できる」と述べる。

 また,IBM社Global Business Partners部門担当ジェネラル・マネージャのMichael Borman氏は、「この提携を通じて,PeopleSoft社は市場へのリーチを拡げ,当社は中小企業向けソリューションを拡充できる」と説明する。

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