米IBMは米国時間4月21日に,中小企業に向けたデスクトップ管理サービス「Desktop Management Services」を発表した。スパムおよびウイルス防止技術を備え,パソコンやプリンタなどのデスクトップ環境を包括的に管理する。サービス利用料は1シート当たり月額40ドル。中小企業は同サービスを利用することで,「デスクトップ管理にかかるコストを最大30%削減できる」(IBM社)としている。

 IBM社が,企業に設置する中央サーバーを介して,デスクトップ管理に必要なツールやソフトウエアの遠隔操作を行う。具体的には,ネットワークの24時間監視,ソフトウエア画像のローディング,ウイルス検知,パッチの適用,ソフトウエア・アップデートのインストール,パソコンの自動バックアップ,仮想ヘルプデスクといったサービスを提供する。

 IBM社は,「感染スピードが加速している最近のウイルスの場合,パソコンやゲートウエイにインストールしたアンチ・ウイルス・ソフトでは不十分なケースが多い」,と指摘する。Desktop Management Servicesでは,アンチウイルス・エンジンが新しいウイルスに対応する前でも,ポリシーや属性に基づいたウイルス防止機能によって,ウイルスのネットワーク侵入を遮断するという。

 同サービスは他社製ハードウエアが混在するデスクトップ環境の場合,1シート当たりの月額料金は80ドルとなる。また,米メディア(InfoWorld)によると,対応OSはWindows 2000および同XPのみ。

 「企業はデスクトップをウイルスから守るだけでなく,パソコン,PDA(携帯情報端末),プリンタやファクスなど,急増するデバイスの管理にも追われている。ネットワークやセキュリティに詳しい技術要員が限られている中小企業は,Desktop Management Servicesを利用することで,本来の中核業務に注力できる」(IBM社IBM Global Services部門中小企業担当ディレクタのBeth Feeney氏)

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