米PeopleSoftが,企業向け統合ソフトウエア「PeopleSoft EnterpriseOne」(旧称「J.D. Edwards 5」)をRed Hat Linuxに対応させると米国時間3月3日に発表した。PeopleSoft社は,「Linux上でアプリケーションを運用する道を選んだEnterpriseOneユーザーは,安全かつ堅牢なオープンソースOSを使うことで,総所有コスト(TCO)を削減できる」としている。
Linux対応は,2004年第2四半期に提供予定のEnterpriseOne 8.10からとする。EnterpriseOneに含まれるアプリケーションの内Linux上で使用可能となるのは,「Human Capital Management」「Supply Chain Management」「Supplier Relationship Management」「Financial Management」「Asset Lifecycle Management」「Project Management」。
なお同社は複数の調査結果を引用し,Linuxを利用する企業が増えていることを示した。主な内容は以下の通り。
・米META Groupは,「企業向けサーバー市場でLinuxの市場シェアは現在10%未満だが,2007年には約30%になる」と予測する
・米IDCは,「Linuxサーバーの出荷台数は2007年まで毎年28%以上の割合で増える」と予測する
・米SG Cowen Securitiesが北米企業500社以上を調べたところ,「80%近くがLinuxを導入しており,72%がサーバーとして,15%がクライアントとして使っていた」ことがわかった
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