米DoubleClickが米国時間2月26日に,2003年第4四半期の電子メール・マーケティングに関する調査結果を発表した。それによると,電子メール・マーケティングを取り巻く環境は順調で,到達率(エラーなどで跳ね返されずに送信された割合),開封率,クリック・スルー率の3項目すべてが上昇したという。特にクリック・スルー率は,ほぼ全分野で伸びた。

 2003年第4四半期における到達率は87.3%,開封率は36.8%,クリック・スルー率は8.4%,それぞれ前年同期の86.5%,36.4%,8.0%からわずかながら増加した。

 クリック・スルー率は,消費者向け出版を除く全分野で上昇した。主な分野のクリック・スルー率は以下の通り。

・旅行:7.6%(前年同期の5.8%に比べ1.8ポイント増)

・業務用製品/サービス:8.9%(同6.9%に比べ3.0ポイント増)

・消費者向け製品/サービス:10.0%(同9.7%に比べ0.3ポイント増)

・小売/カタログ:7.5%(同7.1%に比べ0.4ポイント増)

 またDoubleClick社が集計したところ,小売/カタログ分野では電子メールを1000通送信するごとに3.2件の商品購入が発生し,平均注文価格は100ドル,電子メール1通当たりの売上高は0.26ドルだった。

 「この調査結果は,ホリデー・シーズンのオンライン販売が好調だったことを示している。特に,販売に力を入れている小売/カタログや消費者向け製品/サービスなどの分野でクリック・スルー率が上昇した」(DoubleClick社戦略サービス担当副社長兼ジェネラル・マネージャのEric Kirby氏)

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