米Jupiter Researchは米国時間1月20日,米国のオンライン小売り市場に関する調査結果を発表した。それによると,2004年のオンライン小売り市場は前年比24%増の650億ドル規模に成長する。また,2008年まで年平均17%で拡大し,1170億ドル規模に達するという。

 オンライン小売り市場が米国の小売り市場で占める割合は,2008年で5%と比較的小さいが,消費者に与える影響は確実に大きくなる。2008年には,オフラインの小売店で製品を購入する前に,インターネットで下調べをする消費者が30%近くに達する見通しだ。

 また,2008年には,インターネット・ユーザーの67%がオンライン・ショッピングをするようになり,1人当たりの平均消費額が780ドルに達する。

 小売り市場の成長は,各カテゴリによって異なる見通しだ。パソコン,書籍,ソフトウエアなど,すでにオンラインで成功を収めているカテゴリは,年平均成長率が10%を下回る。一方,住宅リフォーム,食料品,処方箋不要の薬など,家庭と暮らしに関するカテゴリは年平均30%以上の急成長を遂げる。オンライン小売り市場の約半分を占める,衣料品や民生電子機器といったカテゴリは,安定した成長をみせる。

 ちなみに,米メディア( CNET News.com)によると,2003年のオンライン小売り市場は前年比27%増の930億ドル規模だった。売上高をけん引したのは,第4四半期のホリデー・シーズンである。ホリデー・シーズン中のオンライン支出が過去最高を記録し,第4四半期の売上高は前年同期比29.5%増の125億ドルとなった。

◎関連記事
「米国EC市場は年平均19%で成長,2008年には約2300億ドル規模に」,米Forresterの調査
「2002年のオンライン小売販売は前年比48%増の760億ドル規模」,米調査 
2003年ホリデー・シーズンのオンライン支出は過去最高の185億ドル
「オンライン・ショッピングで購入に至るネット・サーファーの割合は,既婚者の方が高い」,米社調べ
「米国消費者の74%がホリデー・シーズンの買い物に電話を利用,オンライン・チャネルの利用も急増」,米調査
「民生電子機器/贈り物の購買成約率が最も高いWebサイトはCNET.com」,米調査
「アイデンティティの盗用とスパムへの懸念がオンライン・ショッピングにマイナス影響」,米調査会社
「オンライン詐欺による2003年の損失見込みは16億ドル以上,詐欺対策コストも増加傾向」,米企業の調査 

[発表資料へ]