米Keynote Systemsは,オンライン・ショッピング・サイトの動作状況に関する調査結果を米国時間12月10日,発表した。それによると,12月1~7日の1週間におけるオンライン・ショッピングの平均成約率は93.68%で,80%まで低下することもあった。「平均成約率が過去6週間で最も低い数値となった」(同社)。ちなみに,過去4週間の平均成約率は94.49~96.68%である。

 ショッピング・サイトの応答時間は14.6秒で,感謝祭を含む11月24日~12月30日の週をやや上回った。

 週末は,米国の北東部沿岸が暴風雪に見舞われた。インターネットの接続状況に与えた影響はほとんどみられなかったが,悪天候のために自宅からオンライン・ショッピングをする消費者が増え,トラフィックが急増した。失敗に終わったオンライン取引は,売上高に大きな損失を与えた可能性がある。

 ちなみに米Forrester Researchの調査によると,2003年はホリデー・シーズン中のオンライン売上高が前年比42%増の122億ドルに達する見通しである。またオンライン売上高の約75%は,実店舗とオンラインを含む複数の販売チャネルを抱える小売り販売業者(マルチチャネル販売業者)が占めるとみる。

 Keynote社公共サービス・グループ上級アナリストのRoopak Patel氏は,Webサイトの動作状況が売上高に与える影響を次のように説明した。「実店舗やカタログで商品を購入する前に,インターネットで下調べをする消費者は,約50%に達している。また,実店舗で購入する前に,その小売業者のWebサイトで下調べをする消費者は30%である。このため,Webサイトの動作不調は,即売上高のマイナスにつながると考えてよいだろう」(同氏)

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