英Clearswiftは英国時間1月14日,2003年12月のスパム・メール状況に関する調査結果を発表した。それによると,バイアグラやダイエット錠剤などのヘルスケア製品に関するスパム・メールが最も多いものの,融資や直販関連が増加したという。

 同調査は,Clearswift社が設定した電子メール・アカウントと,同社製品ユーザー2000万人が受信したスパム・メールを統計したもの。

 12月のスパム・メールは,融資関連の割合が前月の13%から22%に,直販関連は同10%から19%に,それぞれ上昇した。これはクリスマスを狙って,ラジコン・カーやラジコン・ヘリコプタなどの商品や,購入資金の融資を勧誘するスパム・メールが出回ったためである。

 ヘルスケア製品に関するスパム・メールは全体の41%を占めた。ヘルスケア関連の主な市場は米国だが,病気などを隠したがる人々をターゲットに,オンライン・ショッピングの「利便性」と「匿名性」を利用したスパム・メールが多いことを示している。

 その他,ギャンブル関連が1%,ポルノ関連が12%を占めた。

 「ヘルスケア関連のスパム・メールが引き続き大半を占めているのは興味深い。今回の統計結果は,スパム・メール市場が成熟期に入っていることを示している」(Clearswift社調査ディレクタのAlyn Hockey氏)

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