米Level 3 Communicationsは,VoIP(Voice-Over IP)ネットワークを介した低価格なフリーダイヤル通話サービス「(3)VoIP TOLL FREE」を,米国時間1月13日に発表した。「Web会議プロバイダ,コール・センター事業者,音声ポータル事業者など,信頼性に優れた全国規模のフリーダイヤル通話インフラを必要とする企業を対象とする」(同社)

 (3)VoIP TOLL FREEでは,公衆網(PSTN)上の通話を,同社のソフト・スイッチ技術を使ってIPに変換後,MPLS IPネットワークに伝送する。VoIPネットワークを介することで,「通信費はもちろん,PSTNを利用した場合の機器コストなどを削減できる」(同社)。なお同サービスは,Level 3社が2003年9月に開始した市内通話サービス「(3)VoIP MARKETPLACE」を補完するものとなる。

 Level 3社Softswitch Services部門担当執行副社長のSureel Choksi氏は,「音声サービス事業者は,当社の(3)VoIP TOLL FREEと(3)VoIP MARKETPLACEによって,新製品や新サービスを容易に提供できるようになる。また,従来の通話サービスと比べて遜色ない通話品質を,低価格で実現できる」と説明する。

 (3)VoIP TOLL FREEサービスは,効率的な通話のルーティングと合理的なバックエンドの信号処理が可能で,従来のフリーダイヤル機能のほかIPハンドオフも提供する。同サービスの提供エリアは,米国,ハワイ,アラスカ,グアム,プエルトリコ, 北マリアナ諸島連邦,カナダ。

◎関連記事
米Verizonの米国内ネットのVoIP化に向け,加Nortelがインフラを独占供給
米Qwest,ミネソタ州で一般家庭向けVoIPサービスを提供開始
米AT&T,消費者向けVoIPサービスを2004年Q1に米国100大都市で開始
IP電話サービス,音質も重要だけど信頼性はもっと大事
「明確な法令が制定されれば,2009年までに米国の通話は40%がVoIPに」,米調査
「IPテレフォニ導入企業の満足度は非常に高い」---。米InfoTechの調査
「IPテレフォニは急成長の見込み,2007年の通話時間は970億分へ」と米調査
「2007年のVoIP機器市場は2000年の11倍に,今年クリティカルマスに達する」と米Frost &Sullivan

[発表資料へ]