米Qwest Communications Internationalは,ミネソタ州ミネアポリスおよびセントポールの居住者向けにVoIPサービスを段階的に提供することを米国時間12月10日,発表した。「消費者向けVoIPサービスの提供は,米大手通信会社では当社が初めて」(Qwest社)という。

 同社の市内および長距離ネットワーク資産を組み合わせ,一般家庭に対して,いわゆる「最後の1マイル」のブロードバンド接続を提供する。さらに,全米規模のデータ/IPネットワークを利用して,長距離トラフィックの送受信を行なう。

 ユーザーは,通常の電話機能に加えて,以下の機能を利用できる。

・Webサイトで,不在着信/受信/発信などの通信記録を確認可能

・転送先となる連絡情報の追加やグループ分けが可能

・自動通話転送の日時を指定可能

・音声メッセージをオンラインで視聴可能(次の段階で実現する予定)

 「VoIPにより,顧客に幅広い機能と利便性を提供することができ,さらに顧客の電話料金削減にもつながる。VoIPの提供は,Quest社と顧客の両方にとって有益だ」(Qwest社会長兼CEOのRichard C. Notebaert氏)

 米IDCでIP Telephony部門プログラム・ディレクタを務めるTom Valovic氏によると,これまで一般家庭向けVoIPサービスは,限られた範囲にとどまっており,専門の通信事業者かCATV統括運営会社(MSO)しか提供していなかった。

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