米Lindows.comは,カナダの政府組織に「LindowsOS」対応パソコンを納入する計画を米国時間11月20日に発表した。Lindows.com社は「導入開始から1年以内に,3万台以上のLindowsOS対応パソコンを提供できる」とみる。

 現在同社は,カナダにおいて「Lindows WebStation」の試験運用を実施しており,ノバスコシア州ではすでに4カ所のNova Scotia Regional Community Access Program(C@P)センターが導入した。同社はノバスコシア州のSouth West Shore Development Authority(SWSDA,南西海岸開発局)の協力を得て,同州全域およびその他地域に向け,LindowsOS対応パソコンの提供を進めている。

 さらに同社は,カナダにおける製品拡販やマーケティング強化を図るため,カナダ事業所を開設した。同社は同事業所を通じ,カナダ国内の小売業者に対する支援も行うという。

 Lindows.com社CEOのMichael Robertson氏は,「当初あった製品問い合わせの20%近くがカナダからだった」と述べる。「カナダの顧客は,経済的で使いやすいLindowsOSに非常に高い関心を示している。こうした国に新たな販売/サポート・チャネルを設けることをうれしく思う」(同氏)

 また政府機関によるLinux導入について,同社国際政府担当ディレクタのPeter Dugas氏は「デスクトップ用Linuxを選択する政府が急増しており,カナダ政府が特別なわけではない」と説明する。「当社のカナダ事業所は,カナダ政府向けデスクトップLinuxの導入/サポートを迅速に進めると同時に,カナダ全域の企業にも働きかける」(同氏)

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