「米MicrosoftのWindowsが今後もデスクトップ・パソコン用OSで優性を維持する。しかし,Linuxと米Apple ComputerのMac OS Xも見過ごすわけにはいかない」――米Yankee Groupは米国時間8月6日,デスクトップ・パソコン向けOS市場について調査した結果を発表した。それによると,この10年間でWindowsに代わるOSへの興味が非常に高まっているという。

 「Apple社のMacintoshは,企業の高度なグラフィックスを扱う部署に入り込んでいる。一方Linuxは,過去3~4年で“脱Windows”というアピールが好調に支持を獲得している」(Yankee Group社上級アナリストのLaura DiDio氏)

 同氏は,「Microsoft社およびMicrosoft社の慣習に対する企業ユーザーの憤りや不満はかつてないほど大きい。独占的なやりかたや誇張の多いマーケティング,次々と出てくるセキュリティ問題のほか,メジャーな新製品のリリースはいつも遅延し,『.NET』戦略全体を混乱が取り巻いている。こうした要素が顧客企業の信頼を徐々に失っているのだ」と説明した。

 フランスのSunbelt International Group傘下のSunbelt SoftwareとYankee Group社が共同で実施した調査によると,1500社の企業のうち,約40%がMicrosoft社の新しいライセンシング方法に憤慨を感じており,別の製品に乗り換えることを検討しているという。

 「この累積した不満により,企業が必ずしも競合OSに乗り換えるとは限らない。しかし,LinuxやMac OS Xが圧倒的なWindowsの領地に足場を築くキッカケとなるだろう」(同氏)

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