Webサービスの普及促進を図る業界団体Web Services Interoperability Organization(WS-I)は,Object Management Group(OMG),Open Applications Group(OAGI),Petrotechnical Open Standards Consortium(POSC)といった標準化団体がWS-Iの準メンバー(associate member)になったと,米国時間11月18日に発表した。

 WS-Iは,米Accenture,米BEA Systems,富士通,米Hewlett-Packard,米IBM,米Intel,米Microsoft,米Oracle,ドイツSAPの9社が2002年2月に設立したWebサービスの普及促進団体。さまざなプラットフォーム,アプリケーション,プログラミング言語間で,共通のWebサービスを開発/展開するための取り組みを進めている。

 準メンバーは,WS-Iで新たに設けられたメンバー形態。WS-Iメンバー専用のWWWサイトや文書を閲覧できるほか,技術ワーキング・グループ資料の入手,技術ワーキング・グループおよび委員会の会合への参加,WS-Iロゴの使用が可能となる。

 WS-I役員兼連絡委員会委員長のEd Cobb氏は,「WS-Iとこれら標準化団体の目的は異なるが,Webサービスの将来については同じ展望を共有している」と説明する。「WS-Iはこうした組織との強力な関係を構築/維持していくことを約束する。準メンバーという枠組みにより,各組織はWS-Iの活動により直接関われるようになる。さらにWS-Iは,ほかの標準化団体とも非公式の連絡経路を通じて協力を続ける」(同氏)

 なお,OMGはオブジェクト指向技術の標準化を進める団体。モデリング言語Unified Modeling Language(UML)やオブジェクト間のメッセージ交換仕様Common Object Request Broker Architecture(CORBA)などを策定した。OAGIは,eビジネスとアプリケーションの統合を目指し,XMLベースのフレームワーク開発などを手がけるコンソーシアム。POSCは石油業界の非営利団体で,同業界における情報管理やデータ/アプリケーション統合に関するオープンな仕様の提供を行っている。

 
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