Webサービスの普及促進を図る業界団体Web Services Interoperability Organization(WS-I)は,Webサービスの様々な仕様を組み合わせて相互接続性を確保するためのガイドライン「WS-I Basic Profile Version 1.0」を最終承認して公開した。WS-Iが米国時間8月12日に明らかにしたもの。同ガイドラインと関連文書は,WS-IのWebサイトで入手できる。

 Basic Profileは,相互接続性のあるWebサービスを開発するために,SOAP 1.1,WSDL 1.1,UDDI 2.0,XML 1.0,XML SchemaといったWebサービスの中核仕様をどのように組み合わせるかについて指針を提供する。「これにより,Webサービス開発者と提供者は,相互運用可能なソリューションの実装に利用できる共通フレームワークを入手できる。また利用者は,サービス購入を判断する際の共通基準として使える」(WS-I会長のTom Glover氏)

 現在WS-Iでは,SOAP with AttachmentやWebサービス・セキュリティ仕様「Basic Security Profile」に関する相互接続ガイドラインの開発作業を進めており,将来WS-I Basic Profile 1.0の拡張仕様にする予定という。

 またWS-Iは,WS-I Basic Profile 1.0用のテスト・ツールとサンプル・アプリケーションを今秋にも提供できるとしている。テスト・ツールはC#とJavaに対応しており,WebサービスがWS-I Basic Profileの要件に対応しているかどうか検査できる。サンプル・アプリケーションを参照すると,10種類のプラットフォームに実装された特定の業務シナリオに従っているWebサービスについて,設計/実装/試験/展開の様子を実際に確認できる。

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