米ZapThink, LLCは米国時間11月19日に,Webサービス管理市場の今後の展望について調査した結果を発表した。それによると,Webサービス管理市場は2002年の3000万ドル規模から,2007年には92億ドル規模へと急成長を遂げる。

 Webサービス管理は,Webサービスの普及においてセキュリティに次ぐ課題である。従来のシステム管理の範ちゅうを越えたWebサービス管理によって,サービス志向のアーキテクチャを構築することが可能になる。

 ZapThink社上級アナリストのJason Bloomberg氏は,「Webサービスと,その基盤となる技術の橋渡しをするのが,Webサービス管理だ。今後の需要を見越して多くの新興ベンダーが製品開発に取り組んでいる」と説明する。「しかし,このような小規模企業が成功のチャンスをつかむタイム・リミットは2年である。それ以降は,システム管理の大手ベンダーが市場で優勢になる」(同氏)

 その他の主な調査結果は次の通り。

・2007年までに,大手ベンダーがシステム管理市場全体の60%を占めるようになる。またWebサービス管理は,システム管理市場の75%を占めるようになる

・Webサービス管理の大手ベンダーは,2004年半ば頃から市場で勢力を伸ばし始める。小規模ベンダーの市場シェアがピークに達するのは2005年である

・Webサービス管理の機能は,「システム管理」「ライフ・サイクル管理」「ビジネス管理」「セキュリティ管理」「サービス志向アーキテクチャの構築」の,5つのカテゴリに分類される

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