米GartnerのDataquestが米国時間2月5日に,Webサービス向けソフトウエア市場に関して調査した結果を発表した。システム・インテグレータがWebサービスを提供するために今後1年間で導入を計画しているソフトウエアでは,米Microsoftの「.Net」関連製品,米IBMの「WebSphere」製品,米Oracleの製品が優勢,としている。

 「システム・インテグレータの間でWebサービス用ソフトウエアの利用が広まっている。なかでも3~4種類の製品に人気が集中しつつある」(Dataquest社IT Servicesグループ主席アナリストのMichele Cantara氏)

 北米に拠点を置く44社のコンサルティング企業とシステム・インテグレータを対象に実施した調査(2002年9月)では,Webサービス配信の能力強化に向けた3大ソフトウエアの一つとして.Netを挙げた回答者は58%。WebSphereは40%,Oracle製品は31%だった。

 また,Webサービス用ソリューション導入に向けて今後1年以内にシステム・インテグレータを利用する予定の138社にアンケートを実施(2002年8月)したところ,33%が.Netを,39%がJava Java 2 Enterprise Edition(J2EE)を利用したいと答えた。「比較的規模の小さい企業は.Netを,大企業はJ2EEを好む傾向にある」(Dataquest社)

 「大企業はWebサービス向けプラットフォームの構築に乗り出しているが,比較的規模の小さい企業はまだ決心しかねている状態だ。人気製品以外のWebサービス用ソフトウエアを手がけるベンダーは,こうした小企業に目を向けるべきである」(Dataquest社Software Industry Research部門バイス・プレジデントのJoanne Correia氏)

◎関連記事
Webサービスで勝者になる
「.NET」と「Java」に二分されるWebサービスのプラットフォーム,来年はともに約60%の開発者が使用
避けては通れぬJ2EE
「.NET=Webサービス」の誤解を解く
WS-Iが「WS-I Basic Profile 1.0」最終版に向けてサプライ・チェーン管理のサンプル・アプリケーションに関する文書を発表
米MSやIBMなど9社が,Webサービスの普及促進を図る業界団体「WS-I」を設立
実用レベルに達しつつあるWebサービス,企業の79%が「今後1年間に導入を計画」
「慎重な企業でも2003年にはWebサービスの試験的プログラムを始める必要がある」,米Gartner

[発表資料へ]