Webサービスの標準化団体WS-I(Web Services Interoperability Organization)は10月29日,Webサービスの様々な仕様をどのように組み合わせて利用するかの指針を示す「WS-I Basic Profile Version 1.0」のドラフト仕様を公開した(該当サイト)。2003年初頭には仕様の最終版を決定する予定だ。

 Basic Profileでは,相互運用性のあるWebサービスを開発するために,SOAP(Simple Object Access Protocol)1.1,WSDL(Web Services Description Language)1.1,UDDI(Universal Description,Discovery,and Integration)2.0,XML(Extensible Markup Language)1.0,XML SchemaといったWebサービスの核になる仕様を,どうやって合わせて利用したらいいのか,ガイドラインを提供する。これらの仕様に沿ったWebサービスの構築が進むことで,将来はWebサービスやWebサービス関連製品の信用指数を提供するといった広い用途も期待できる。

 仕様の中身は(1)プロトコルの要素を交換するためのメッセージ,(2)実装の詳細やメッセージの一覧に関する記述,(3)そのWebサービスでできる内容を示すメタデータによる検出,(4)完全性/プライバシ/認証/権限といったセキュリティのメカニズム――などに沿って解説されている。

 WS-Iでは,最終仕様の確定に加えて,年内までに(1)Basic Profileに準拠しているかどうかを調べて分析するテスト・ツール,(2)事例や利用法,(3)サンプル・アプリケーションなどを用意して,Basic Profileの普及を支援する予定。

(木下 篤芳=日経Windowsプロ)