Web Services Interoperability(WS-I)Organizationが米国時間4月18日に,3つの主要ワーキング・グループの発足について発表した。サンフランシスコで開催した会議で明らかにしたもの。

 WS-Iは,多様なプラットフォーム,アプリケーション,プログラミング言語間で,相互運用可能な一貫性/信頼性あるWebサービスの推進を目的とするオープンな業界団体。「相互運用可能なWebサービスの作成に必要なツールと実装ガイドの提供に注力している」(WS-I委員会メンバー兼ワーキング・グループ議長のAnthony Roby氏)。2002年2月の設立以降,100社を超える企業が新たに参加している。

 3つのワーキング・グループの内容は次の通り。

(1)「The Basic Web Services Profile Working Group」:Webサービスの基盤となるXMLスキーマ,SOAP,WSDL,UDDIなど中心的な仕様を確認する。またこれら仕様を使用する上での規約や推奨を確立していく。

(2)「The Sample Applications Working Group」:基本的なWebサービス用のサンプル・アプリケーションを提供する。実装するにあたって最適な方法を示す。サンプルは,複数のプログラミング言語/開発環境を使って開発する。企業はWebサービス導入計画の検討にこれらサンプルを利用できるようになる。

(3)「The Test Materials and Tools Development Working Group」:「Basic Web Services Profile」との互換性を確認するための,自動実行テスト・ツール群を開発する。これらのツールでは,Webサービスがプラットフォーム/アプリケーション/プログラミング言語間で相互に利用可能かを調べられる。

 なおWS-Iによれば,これらワーキング・グループは2002年秋にも何らかの成果物を公開する予定という。

 2002年2月の設立以降にWS-I参加した主な企業は以下の通り。

 米101communications LLC,米Actional,Agentis Software社,Altova GmBH社,Approva社,米Ascential Software,米AT&T,Avinon社,Bang Networks社,米Bowstreet,米Cisco Systems,米ContentGuard,カナダCorel,Cyclone Commerce社,Discrete Objects社,米E2open,Fox Island Partners社,FullTilt Solutions社,Geac Computer社,Highjump Software社,日立製作所,Hummingbird, Ltd.社,iWay Software社,Mediapps社,Mercator Software社,Metapa Metaphorex社,Micro Focus International Ltd.社,Mogul Technology AS社,move3d Technology Design Consulting GmBH社,NEON Systems社,米netIQ,Office of e-Envoy社,米Parasoft,Partnerware社,Portera Systems社,Proctor & Gamble社,Quovadx社,米SilverStream Software,ドイツSoftware AG,Sonic Software社,Systinet社,Talking Blo! cks社,Tata Consultancy Services社,米TIBCO Software,Tryllian NV社,米Unisys,Vinsurance社,Visuale社,Vitria and WRQ社。

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