米RoxioのNapsterは米国時間10月29日に,有料音楽配信サービス「Napster 2.0」を米国で開始した。Napster社は同サービスのベータ・テストを10月9日に始めている。その際,正式なリリースを10月29日としており,今回予定通りのサービス開始となった。

 Napster 2.0は,50万曲を超える音楽ライブラリを所有する。ユーザーは楽曲の検索と購入,CDへの保存が簡単に行える。料金は1曲99セント,アルバム1枚分が9ドル95セント。オンデマンドの音楽ビデオ,30秒間のサンプル試聴,過去のBillboardチャート,オンライン・マガジン「Fuzz」をはじめ,楽曲を友人に電子メール送信する機能や,他のメンバーの音楽コレクションを閲覧する機能なども提供する。さらに,ユーザーのハード・ディスク装置上にある既存の音楽ファイルを読み込んで,保存,整理,アクセスなどの操作を一元的に行える。

 従量課金制のほか,月額利用料9ドル95セントのプレミアム・サービスも用意する。無制限の楽曲ダウンロード,広告が入らない40局のインターネット・ラジオ,プレイ・リストの共有機能などを利用できる。

 また,オーストラリアのSharman Networksがファイル交換ソフトウエア「Kazaa v2.6」のベータ版を同日発表した。楽曲や画像,ビデオ,アーティスト情報などをまとめて入手できる「Kazaa Kapsules」,ピア・ツー・ピア技術へのリンク「Magnet Links」を備える。ユーザーは,ワン・クリックで楽曲を購入したり,複数の検索を同時に実行することが可能。Kazaa v2.6の最終版は数週間のうちにリリースする予定である。

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