米RoxioのNapster部門は米国時間10月27日,楽曲の購入に使用できるプリペイド・カード「Napster Card」を,11月中旬より提供すると発表した。価格は1枚14.85ドルで,ユーザーは15曲をダウンロードできる。米国の小売店約1万4000箇所を通じて販売するという。

 Napster Cardの形状はクレジットカードとほぼ同じだが,銀色のスクラッチ部分が付いている。これを剥がすと楽曲のダウンロードの必要なPIN(暗証番号)が出てくる。

 Napster社は10月29日より,有料音楽配信サービス「Napster 2.0」の開始を予定している。同カードのユーザーは,30秒間のサンプル音楽クリップ,オンデマンドの音楽ビデオ,過去のBillboardチャート,オンライン・マガジン「Fuzz」といった,Napsterの機能も利用できる。

 同社社長のMike Bebel氏は,「プリペイド・カードを使って楽曲を提供することで,ティーン・エイジャなど,クレジットカードを持たないユーザーがデジタル音楽を合法的に楽しめるようになる」と説明する。また同氏は,Napster Cardをプレゼント商品としても売り込みたいと考えているという。「Napster Cardは相手の音楽の好みを心配する必要がないため,プレゼントとしても最適だ。クリスマス・シーズンが目前ということもあり,市場に受け入れられる勝算はある」(同氏)

 Napster社は同カードの提供に関して,プリペイド製品を手がける米Interactive Communicationsと協力体制を敷いた。Best Buy,CompUSA,Kroger,Safeway,RiteAidといった大型小売り店舗を通じて販売していく。

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