米Lucent Technologiesは,2003会計年度第4四半期(2003年7~9月期)の決算を米国時間10月22日,発表した。売上高は20億3000万ドルで,前期の19億6000万ドルに比べて3%の増収。会計原則(GAAP)ベースの純利益は9900万ドル(1株あたり利益2セント)で,2000年3月以来初めての黒字となった。

 なお,前期は純損失2億5400万ドル(1株あたり損失7セント),前年同期は純損失28億1000万ドル(同84セント)を計上していた。

 米メディア(InformationWeek)の報道によると,同社の赤字幅はここ最近縮小しつつあったものの,アナリストは「当期または来期の黒字回復は見込めない」と予測していた。

 2003会計年度通期(2002年10月~2003年9月)の売上高は85億ドルで,前年度の123億ドルから減少した。純損失は7億7000万ドル(1株あたり損失29セント)で,前年度の118億ドル(同3ドル49セント)から赤字が大幅に縮小した。

 Lucent社会長兼CEOのPatricia Russo氏は,「第4四半期の黒字回復は,抜本的なリストラに取り組み,前年と比べて56億ドルの費用削減を実現した成果だ」と述べた。ただし「黒字が安定するようになるまでは,今後しばらくかかるだろう」と付け加えた。

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