米Lucent Technologiesは米国時間3月27日に,同社に対して株主が起こしていた集団訴訟が和解に至った,と発表した。

 株主側は,Lucent社が米連邦証券法および州証券法に違反したとしてLucent社と同社新旧幹部役員などを提訴していた。今回の和解により,同社を巡る54件の訴訟が決着することになる。

 Lucent社は,株式か現金,あるいは両方合わせて3億1500万ドルを和解金として支払う。同社の関連保険会社が1億4800万ドルを調達することで合意済みだという。Lucent社から分離独立した米Avayaも和解金の一部を負担するが,金額については検討中である。

 なおLucent社は,和解においていかなる不正行為も認めていない。和解は,裁判所の承認を得たのち,成立する。和解手続きの完了は18カ月以内を予定している。Lucent社は,保証金約1億ドルと手続き遂行の管理費用500万ドルを支払う。

 この結果,同社は2003会計年度第2四半期(2003年1~3月期)に,約4億2000万ドル(1株当たり11セント)の費用を計上する見通しである。

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