米GartnerのDataquestは「光伝送業界は2003年までに回復する」との予測を米国時間2月14日に発表した。世界の光伝送システム市場は2001年には収益10%減だったが,2002年の市場予測は明るいという。

 同市場における2001年の売上高は,前年の338億ドルから35億ドル減の303億ドルだった。同社は,売上高が2003年末まで2000年のレベルを上回ることはないと予測している。2002年の売上高は326億ドルに到達し,2003年には360億ドルまで成長すると予測される。

 「2003年の市場は規模の面で2000年に近いが,ベンダー数と利用者数,相関的な力関係などで内容は大きく変わるだろう」(同社のシニア・アナリストのPeter Kjeldsen氏)。また変化の内容として帯域幅に対する需要の増加,DWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing,高密度波長分割多重)チャネルをインテリジェントに処理する光レイヤ,ネットワーク向け光ファイバ技術への移行を挙げている。

 また調査により,市場の動向が地域によって大きく異なることも明らかになった。売上高ベースでみると,北米がもっとも高く,次に西欧とアジア/太平洋地域が続いている。技術面で見るとSDH/SONET関連が有力で次にDWDM関連が続いている。2001年において北米市場は19.6%,西欧市場で2.3%のマイナス成長だった。中国市場の27.3%増の成長が牽引力となり,アジア/太平洋地域は18.8%の成長をみせた。

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