米Lucent Technologiesは米国時間7月23日に,2003会計年度第3四半期(2003年4月~6月期)の決算を発表した。売上高は19億6000万ドルで,前期の24億ドルに比べ18%減,前年同期の29億5000万ドルからも減収となった。

 GAAP(会計原則)ベースの純損失は2億5400万ドル(1株当たり損失7セント)。前期は純損失3億5100万ドル(1株当たり損失14セント),前年同期は純損失80億3000万ドル(1株当たり損失2ドル35セント)なので,赤字幅は縮小した。

 同期の純損失には,マルチサービス・スイッチング製品関連ののれん代による損失と,株主が同社に対して起こしていた集団訴訟の和解にもとづき発行する予定のワラント債の切り上げに関する費用を含む。これら損失は,所得税法の優遇措置により相殺した。

 「当期はモビリティ事業で減収したが,最終的には前進を続けられた。新たなサービス契約の獲得や,米Juniper Networksとの提携など,明るい兆しもある」(Lucent社会長兼CEOのPatricia Russo氏)

 同社は今後の四半期ごとの業績予測を明らかにしていないが,「損益分岐点を下げる計画を立案中で,2004会計年度のできるだけ早い時期に黒字復活を目指す」(Lucent社CFOのFrank D'Amelio氏)としている。

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