米Cisco Systemsは,2003会計年度第3四半期(2003年2月~2003年4月期)の決算を米国時間5月6日,発表した。売上高は46億ドルで前年同期の48億ドルから4.2%減少,前期の47億ドルからも減収となった。会計原則(GAAP)ベースの純利益は9億8700万ドル(1株当たり利益は14セント)で,前年同期の7億2900万ドル(同10セント)からは増益となったが,前期の9億9100万ドル(同14セント)と比べてわずかに減少した。

 一時的な費用を除いた純利益は11億ドル(1株当たり利益は15セント)。同条件の前年同期の純利益は8億3800万ドル(同11セント),前期の純利益は11億ドル(同15セント)だった。

 2003会計年度の9カ月(2002年8月~2003年4月)の業績は,売上高が142億ドルで,前年同期間(2001年8月~2002年4月)の141億ドルと比べて0.6%増加した。GAAPベースの純利益は26億ドル(1株当たり利益は36セント)で,前年同期間の11億ドル(同15セント)から増加。一時的な費用を除いた場合の純利益は32億ドル(1株当たり利益は44セント)で,前年同期間の18億ドル(同25セント)から大幅に増加した。

 2003年2月~2003年4月期における営業によるキャッシュ・フローは12億6000万ドルで,前年同期の15億9000万ドル,前期の13億6000万ドルから減少した。

 「厳しい市場の中,財務上および経営上で堅実な業績を残せたことは,大変喜ばしい。事業管理への注力と,研究開発や高度技術市場へ戦略的投資を行なうことで,いつ景気が回復しても成長していける基盤を固めている」(Cisco社CEOのJohn Chambers氏)

 なお,Cisco社は第3四半期,セキュリティ・ソフト会社Okenaの買収を完了している。買収総額は約1億6000万ドルだった。

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