米HPや米Dellなど業界各社がOffice Systemへのサポートを発表

和田英一

2003.10.22

　米Microsoftの「Office System」の一般向けリリースに合わせ，米Hewlett-Packard（HP）や米Dellなどの業界各社は米国時間10月21日，同製品へのサポートを発表した。

　HP社は，Office Systemに対応した各種サービスを明らかにした。Webサービスをベースに，重要な企業データへのアクセスを向上し，ビジネス・プロセスの統合を支援する。Microsoft社の「.NET」技術をはじめ，「Office 2003」「SharePoint 2003」「Exchange Server 2003」「Windows Server 2003」と，HP社のノウハウを組み合わせる。

　今回，HP社が発表した主なサービスは以下の通り。

・「HP Correspondence and Case Management」：企業内データを管理，制御，共有するための広範なワークフロー・ルーチン機能を提供する。

・「HP Education Learning Portal Solution」：学習アプリケーションや生徒に関するデータのアクセスと共有のためのインタフェースを提供し，学校教育を支援する。

・「HP Sales and Marketing Collateral Management Solution」：モバイル向けの自動コンテンツ作成やコンテンツ再利用の中央管理に関する能力を提供する。

・「HP Project Portfolio Management Solution」：コラボレーション環境を構築し，プロジェクト・マネージャ，ベンダー，顧客が，1カ所にまとめた最新の情報にアクセスできるようにする。

・「HP Collaboration Portal Solution」：拡張性のある企業向けポータル・サイトを構築する。

・「HP Small Business Network Solution」：コラボレーション，イントラネット，遠隔アクセス機能を備えた，中小企業向けのサーバー環境を構築する。

　また，Dell社は自社のノート・パソコン「Latitude」「Inspiron」，デスクトップ・パソコン「OptiPlex」「Dimension」，ワークステーション「Precision」にOffice System製品をバンドル販売する。

　米Symantecは，スパム防止およびアンチウイルス・ソフトウエア「Mail Security 4.0」をOffice Systemに対応させる。中でもExchange Server 2003との連携を図る。

　米MCIは，オンライン会議サービス「Net Conferencing」にMicrosoft社の「Live Meeting」を利用する。また，SIP（Session Initiation Protocol）ベースのオンライン会議やインスタント・メッセージング（IM）向けのツール開発でMicrosoft社と協力する。

　米FileMakerは，データベース・ソフトウエア「FileMaker Pro 6」で，「Word 2003」「Excel 2003」とのデータのやり取りを向上するためのXML機能を提供する。XSLTスタイル・シートは同社Webサイトから入手可能。

　米EDSは，Office Systemに対応したPLM（Product Lifecycle Management）ソリューション「Teamcenter Community」と「Solid Edge Insight」を発表した。

　そのほか，カナダのResearch In Motion（RIM）も現地時間10月21日に，無線プラットフォーム「BlackBerry」でOffice Systemをサポートする計画を明らかにした。2003年11月に「BlackBerry Enterprise Server v.3.6 Service Pack 2」でExchange Server 2003への対応を実施する。2004年1月に「BlackBerry Desktop Software v3.6 Service Pack 2」で「Outlook 2003」をサポートする。