米In-Stat/MDRが米国時間9月16日に,2003年第1四半期におけるスマートフォンとカメラ付き携帯電話の世界市場に関して調査した結果を発表した。それによると,スマートフォンの出荷台数は170万台,カメラ付き携帯電話の出荷台数は780万台に達し,急速に伸びつつあるという。

 しかし,In-Stat/MDR社上級アナリストのNeil Strother氏は,「確かにスマートフォンとカメラ付き携帯電話はの未来は明るいが,さまざまな課題や懸念材料がある」と警告する。「スマートフォンは価格が高いわりに,技術的に問題があり,機器自体も大型だ。企業や消費者をひきつけるアプリケーションが欠けているうえ,ネットワーク速度も十分とは言えない。カメラ付き携帯電話は,より優れた画像センサー,より多くの写真を保存できるメモリー容量,ネットワークの相互接続性の向上などが必要となっているプライバシの問題も見過ごすわけには行かない」(同氏)

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・スマートフォンとカメラ付き携帯電話はともに,今後5年間で大幅に成長し,2007年にはどこでも見かけるほど普及する。この二つのカテゴリは,すでに融合しつつあり,2008年にはほとんど区別できなくなる。

・2007年までの出荷台数の年平均増加率は,スマートフォンが94.5%,カメラ付き携帯電話が53.2%の見込み。

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