米Intelは米国時間9月9日,携帯電話機向けオール・イン・ワン型プロセサの新製品「PXA800EF」を発表した。「業界で初めてのEDGE方式対応シングル・チップ・プロセサ」(Intel社)という。
Intel社によれば,EDGEは第2.5世代GSM/GPRSネットワークと比べて,2~3倍高速のデータ伝送を実現するため,より質の高いマルチメディア・アプリケーションなどの携帯電話向けブロードバンド・サービスが期待できる。
Intel社はPXA800EFを,同社の音声通信とインターネット接続機能を搭載する無線携帯端末向けアーキテクチャ「Intel Personal Internet Client Architecture(Intel PCA)」の主要コンポーネントと位置づける。
PXA800EFは,Intel社が「Wireless Internet on a Chip(チップ上のワイヤレス・インターネット)」と呼ぶ技術を利用し,携帯電話機とハンドヘルド・コンピュータの主要なコンポーネントを単一のチップ上にまとめる。これにより,高度な機能,バッテリ寿命の延長,革新的な設計が可能になるとしている。
PXA800EFの動作周波数は312MHz。同社が2003年2月に発表したGSM/GPRS携帯電話向けプロセサ「PXA800F」と同様の設計を採用。マイクロアーキテクチャ「XScale」をベースにし,4Mバイトの「Intel On-Chip Flash」メモリー,512KバイトのSRAMを搭載する。EDGEをサポートするために,「Micro Signal Architecture」に変更を加え,信号処理プロセサを156MHzに高速化した。信号処理プロセサは64KバイトのSRAMを備える。
PXA800EFは現在サンプル出荷の段階で,2004年第1四半期に量産体制に入る計画である。その後2004年末までに同プロセサを搭載した携帯電話機が販売されると,Intel社は見込んでいる。PXA800EFの希望価格は10万個ロット時で29ドル15セント。
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