米Intelは,同社の「XScale」プロセサを搭載したスマート・ディスプレイを大手メーカーが開発すると米国時間1月7日,発表した。台湾AboCom Systems,富士通,ライトオン,台湾MSI,オランダPhilips,台湾Tatung,米TriGem,米ViewSonicが,それぞれ自社のスマート・ディスプレイ製品にXScaleを採用するという。

 スマート・ディスプレイとは,パソコンから取り外して使用できる無線対応のフラット・パネル・ディスプレイ。802.11bの無線LAN技術によって家庭内のさまざまな場所に持ち運んで利用できる。Microsoft社のスマート・ディスプレイ技術「Mira(開発コード名)」を基盤とし,「Windows XP」搭載のパソコンとともに利用する。

 Intel社Extended Computing部門担当ディレクタの Michael Iannitti氏は,「XScaleは,スマート・ディスプレイがパソコンのアプリケーションやデータにアクセスするために必要な,優れた性能を備えている。また,ディスプレイを長時間使用できるよう,低消費電力設計になっている」と説明する。

 またIntel社は,OEMが素早く製品を市場に投入できるように,XScale向けに最適化したスマート・ディスプレイの参照デザインを提供する。この参照デザインには,同社のフラッシュ・メモリー「StrataFlash」や無線LAN技術などが含まれる。

 なお,ViewSonic社製スマート・ディスプレイの「V110」および「V150」と,Philips社製の「DesXscape」が今月,また富士通とTriGem社の製品が年内に販売される予定である。

◎関連記事
米インテル,XScaleベースの新製品ファミリを発表,「高性能,低消費電力」が特徴
米インテルが無線機器向け新技術「Wireless MMX」など発表,「PCの高機能アプリを無線機器に持ち込める」
米ビューソニック,米マイクロソフトの「Mira」搭載機を2003年Q1にリリース
「『Mira』搭載機の販売開始は1月8日に決定」とゲイツ氏がCOMDEXで発表
米マイクロソフトの「Mira」,ブランド名は「Microsoft Windows CE for Smart Displays」に
究極の家庭内ネットワークを実現する“スマート・ホーム”,米国人の半数以上が関心あり
広がりをみせる無線LANの世界。PCから家電,テレマティックスの分野へも
「家庭向け無線LANが急拡大,2005年に企業向け市場を上回る」,と米調査

[発表資料へ]