米BMC Softwareが米国時間7月28日に,2004会計年度第1四半期(2003年4月~6月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比2%増の3億990万ドル。GAAPベースの純損失は610万ドル(希薄化後の1株当たり損失は3セント)で,前年同期の純利益520万ドル(同2セント)から赤字に転落した。
一時的な費用を除いた場合の純利益は660万ドル(希薄化後の1株当たり利益は3セント)。前年同期は8セントだった。
BMC社社長兼CEOのBob Beauchamp氏は,「事業の遂行と財務状況を改善するためのリストラ策を講じる一方で,成長分野への投資を積極的に行っていく。IT支出を取り巻く状況は今後も厳しいことが予測されるが,今年度後半には,これらの取り組みが収益性の改善に反映されるはずだ」と述べた。
2004会計年度第1四半期の売上高の内訳は,ライセンス収入が前年同期比21%減の1億760万ドル,保守管理による収入が前年同期比23%増の1億8350万ドル,サービスによる収入が前年同期比4%減の1880万ドルだった。
また,無形固定資産の償却費用1560万ドルを除いた営業利益は3億2150万ドル。前年同期の2億9510万ドルから減少した。
BMC社は2000年4月より,取締役会の承認を得て,同社株式の買い戻しを行っている。当期は6000万ドルを費やして360万株を取得した。株式の買い戻しに充てる予算の残額は約4億1900万ドルである。
同社は今後,従業員削減や,施設の閉鎖および整理統合といったリストラ策を通じて,収益性の向上を図る。同社の全従業員の約13%にあたる900人を削減する予定。「リストラ策が奏功する2004会計年度第4四半期(2004年1月~3月期)には,四半期の営業支出を2500万ドル~3000万ドル削減できるだろう」(同社)
BMC社は今後の見通しについても明らかにした。第2四半期(7月~9月期)の売上高は前期比で成長し,プロフォルマ・ベースの1株当たり利益が4セント~6セントの範囲と見込む。また2004会計年度通期の同1株当たり利益は,アナリスト予測の46セントを達成できる見通しだ。なお,これらの1株当たり利益予測には,購入技術や無形固定資産の償却費用は含まれない。
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