米Microsoftが米国時間6月16日に,「ASP.NET」対応WWWサイト/アプリケーションの作成を簡素化するための,WWW開発者向けソフトウエアとポータル・サイトを発表した。対象とするものは,アプリケーション開発ツール「Microsoft ASP.NET Web Matrix」の新版,サンプル・アプリケーション集「ASP.NET Starter Kits」と,ASP.NET対応WWWホスティング・サービス企業の情報提供サイトの3種類である。

 「オリジナル版のWeb Matrixプロジェクトから得たフィードバックは素晴らしく,そのおかげで今夏,ASP.NETコミュニティ向けに新しいソフトウエアなどを提供できる。こうした成果物により,障壁の高さを大幅に下げ,WWW開発作業の高速化/簡素化/生産性向上が可能となる」(Microsoft社開発者&プラットフォーム・エバンジェリズム部門ジェネラル・マネージャのMarie Huwe氏)

 各ソフトウエアとポータル・サイトの内容は以下の通り。

・ASP.NET Web Matrix:
 同社が1年前に無償公開したASP.NET用のWYSIWYGアプリケーション開発ツールの新版。Microsoft Accessへの対応,設計時の機能強化,フィードバックを参考にした機能追加などを行った。旧版はアプリケーション構築にMicrosoft Visual Basic .NETとC#を使っていたが,新版ではJ#も利用できるようにした。ASP.NET Web Matrixは,同社のWWWサイトからダウンロードできる。

・ASP.NET Starter Kits:
 5種類のサンプル・アプリケーションを含むキット。eコマースやコミュニティ・ポータル,データ・レポーティング・アプリケーションなどに適用可能な機能を提供する。各サンプルにはソース・コードが付属しており,Visual Studio .NETまたはASP.NET Web Matrixを使って閲覧や編集が行える。現在同社はベータ版をWWWサイトで提供している。

・WWWホスティング・サービス企業の情報提供サイト:
 ASP.NET対応ホスティング・サービスを手がける企業の一覧を,WWWサイトで提供する。

 また同社は先日,WWWサイト「MSDN ASP.NET Developer Center」を開設し,ASP.NETに関心のある開発者向けにMSDN関連情報の提供を始めた。同サイトでは,ツールとソース・コードを提供するほか,アプリケーションの構築/展開/実装に向けたサポートを行っている。

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