米BEA Systemsが米国時間3月31日に,Javaアプリケーション・サーバーの新版「BEA WebLogic Server 8.1」とJava仮想マシン(JVM)の新版「BEA WebLogic JRockit 8.1」を発表した。

 BEA WebLogic Server 8.1は,BEA Systems社の業務統合プラットフォーム「BEA WebLogic Enterprise Platform」の基盤に相当するソフトウエアで,サービス指向Javaアプリケーションの構築に利用できる。「新版には,開発サイクルの短縮,運用効率の改善,業務プロセスの自動化,業務スピードに追従可能な基盤の提供を実現するため,新機能を設けた。しかも,全体的な経費の削減も可能」(同社)

 同アプリケーション・サーバーの主な特徴は以下の通り。

・開発/導入作業の簡素化:開発/導入を容易に行えるよう新ツールを提供。必要なコードの量と複雑さを減らすことで,開発に必要な時間と経費を削減する

・業務用途に対応可能なWebサービス向けセキュリティと信頼性:安全で信頼性できるメッセージ配信を実現する標準ベースのWebサービス機能を提供

・性能向上:旧版に比べ,性能を30%向上させたという。「応答時間を短縮し,拡張性を高めた結果,今までより少ないハードウエアで同じ量のユーザーやトランザクションを処理することが可能となり,ハードウエアおよびソフトウエアのコストを大幅に削減できる」(同社)

・自動設定/監視:監視機能を強化したことでアプリケーションの状態を把握できるようになり,ボトルネックの発見や問題の解決が容易になった

・教育サービス:開発者向けの教育サービス「BEA Education Services」では,新機能などについて詳細な技術トレーニングを提供する

 BEA WebLogic Server 8.1は,BEA Systems社のWWWサイトで直ちにダウンロード可能とする。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,BEA Systems社製品マーケティング担当ディレクタが,「WebLogic Serverの通常版は1プロセサ当たり1万ドルで価格を据え置くが,ローレベル製品の導入価格は下げた」と語ったという。またJRockitは,特定プロセサ/OS上で動作するJavaアプリケーションの性能を改善しており,無料でダウンロードできる。

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