米MusicNetは,同社が配信しているすべての音楽データを米Microsoftのデジタル・メディア・プラットフォーム「Windows Media 9シリーズ」で利用可能にする。Microsoft社が米国時間6月12日に明らかにしたもの。「無制限のダウンロード,CD-ROMへの保存,さまざまな再生機器や各種ファイル・フォーマットへの対応など,ここまで包括的な内容を持つデジタル音楽サービスは初めて」(Microsoft社)

 MusicNet社は米AOL Time Warner,独Bertelsmann,英EMI Group,米RealNetworksの4社が2001年4月に立ち上げた企業。米Warner Music Group,米BMG Entertainment,英EMI Recorded Music,Sony Music Entertainment,米Universal Music Groupの5大レコード会社に加え,ドイツZomba Records,米Ritmoteca,米Brentwood Music,Sanctuary社といったインディーズ・レーベルの音楽コンテンツ配信を手がける。現在提供している楽曲の数は,35万曲以上という。

 「Windows Media 9シリーズ・ベースの音楽配信を行うことで,当社の配信パートナ企業は,高音質ダウンロード音楽の提供や,再生開始にかかる時間の短い『Fast Streaming』技術ベースのストリーミング配信を行えるようになる」(MusicNet社)

 Fast Streaming技術は,Microsoft Windows Server 2003の機能。ブロードバンド接続しているWindows Media Player 9シリーズ・ユーザーが同技術に対応するサービスで再生を指示すると,音楽データのダウンロードを長時間待つことなく,すぐに再生を開始できる。

 またMusicNet社によると,「Windows Media 9シリーズで配信する音楽データは,50種類以上の携帯用音楽プレーヤで利用できる」という。また,「Windows Mediaを使うと,音質を落とさずに,MP3の場合に比べ2倍多い楽曲を携帯プレーヤで楽しめる」(同社)

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