米Microsoftは米国時間5月23日に,スパム・メール対策に関する今後の取り組みについて概略を明らかにした。同社Anti-Spam Technology & Strategy Group部門ジェネラル・マネージャのRyan Hamlin氏が,5月29日にカリフォルニア州マウンテンビューの同社施設で詳細を説明する。

 「スパム・メールの問題は深刻化しており,コミュニケーション・ツールとしての電子メールの存続を脅かし,企業や消費者のオンライン体験をむしばんでいる。電子メール全体の約半数がスパム・メールという現状で,企業と消費者は解決策を必要としている」(Microsoft社)

 Microsoft社は,技術,業界の規制,消費者の教育,適切な法律,そしてスパム発信者に対する法的措置といった広範なアプローチを通じて,効果的なソリューションが実現すると考えている。Hamlin氏は,特に技術面でMicrosoft社が注力する分野について語る予定だ。主な内容は以下の通り。

・通常の電子メールと迷惑メールを区別する手段の簡素化。フィルタリング機能を調査し,送信元アドレスと実際の発信者が一致しているか認証する手法を開発する。

・Microsoft社の各製品にスパム・メール防止機能を導入。「MSN」「Hotmail」「Outlook」「Exchange」などを対象にする。通常の電子メールと迷惑メールを区別する仕組みに焦点を当てる。

・政府機関との協力。電子メールを悪用するスパム発信者の法的処罰を可能にするための規制草案を作成する。

・法律施行機関との協力。スパム発信者に対する法的措置を検討する。

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