米Dell'Oro Groupは米国時間5月13日,802.11対応無線LAN市場に関する調査結果を発表した。それによると,2003年第1四半期に同市場の売上高は4億1100万ドルで,前期比1%拡大した。802.11対応無線LAN装置の出荷台数は6%増加したが,製品価格の下落により売上高は伸び悩んだ。
しかし,当期中は802.11g対応製品が市場に登場したことで,通常の季節的な落ち込みに歯止めがかかった。802.11g規格はまだ米電気電子技術者協会(IEEE)の最終承認を受けていないが,802.11g製品はSOHO向けインフラ(アクセスポイントやブロードバンド・ゲートウェイ)の売上高の29%を占めた。
「SOHO市場は2003年に,802.11bから802.11gに急速に移行するだろう」(Dell'Oro Group社ディレクターのGreg Collins氏)
なお,無線LAN市場における各メーカーの順位と成長率は以下の通り。
■2003年第1四半期における802.11対応無線LAN市場のトップ5メーカー 市場全体 2003年Q1 前期比成長率 ------------------------ --------- ---------- 売上高 (単位:100万ドル) $411 1% ベンダー 順位 前期比成長率 ------------------------ --------- ---------- 米Linksys 1 18% 米Cisco 2 0% 米Buffalo 3 -3% 米D-Link 4 6% 米NETGEAR 5 13% 注:対象製品には,企業およびSOHO向けアクセス・ポイントとブリッジ, ブロードバンド・ゲートウェイ,802.11b/802.11g/マルチモード向けNICを含む。 出典:Dell'Oro社
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